■本人の主訴
・他院で眼瞼下垂術を行ったところ眠たそうな目になった
・二重のラインももう少しだけ狭くしたい
・閉瞼時の傷跡や凹みも治したい
■当院医師の見解
他院で眼瞼下垂術を行ったものの、二重のラインなどに納得いかず相談に来られた方です。拝見すると、確かにまぶたが黒目に被っていて眠たそうに見えます。今回は、大きく変化を加えるのではなく、ほんの少しだけ微調整をしてほしいというご要望でしたので、皮膚切開と挙筋腱膜の調整を行い、理想に近いラインを実現することとしました。
■手術について
術前のデザインです。(上)
多少皮膚のあまりがあるためこの部分を皮膚切除し、さらに目の開き方を調整するために組織の位置関係を見直す作業を行います。
術中の状態です。(中)
黄色の矢印で示した部分が前回の手術によって固定された挙筋腱膜にかかる糸です。この部分の位置調整が必要になるため、この糸を外して作業を進めます。この時に組織から出血してしまうと、組織が鬱血(うっけつ)し作業を進めることが難しくなります。写真のように、出血を最小限に抑えてスピーディに行う技術力が必要になります。
挙筋腱膜の位置を調整した状態です。(下)
組織が鬱血(うっけつ)すると、挙筋腱膜が浮腫み紫色に変わってしまいます。そのような状態に極力ならないように作業を行いました。
※本症例の関連動画はこちらです。
(出血シーンなどがあるためご注意ください)
■術後の様子
術後5日目の抜糸時の様子です。
挙筋腱膜にも操作を加える手術のため、術後の腫れはかなり大きく生じている他、傷も目立ちます。
術後1か月の様子です。
まだ赤みや腫れもある他、黒目がしっかり見えていないため術前との違いを感じにくい状態ではないかと思います。この後、半年から1年ほどかけてゆっくりと腫れが引いていきます。
■留意点
術後数か月は、一時的に状況が悪化したように見えたり、術前と様子が変わらないように感じることもあります。毎回お伝えしておりますが、修正手術は完全にダウンタイムがなくなるまでに半年から1年ほどかかります。
そう理解していても、実際にご自身がそうなった時に「ケロイド状態になった」「症状が変わらない」「ますます失敗した」と慌てて相談に来られる方もいらっしゃいます。
繰り返しになりますが、術後は半年から1年程度で少しずつ改善していくため、私と一緒にじっくり頑張っていただければと思います。
■手術における副作用・デメリットなど
術後のダウンタイムが長期化することが多い他、赤み、腫れが一度目の手術よりも大きく生じることがほとんどです。また一時的に悪化して見えることもあります。
■手術費用 ※価格はすべて税込み
- 眼瞼下垂の修正(二重の形成を含む)
- 648,000円