■本人の主訴
・幅広二重を希望したところ、眠たそうな目になった
・目を閉じたときの傷跡が目立つ上に傷のラインがガタガタしている
■当院医師の見解
幅広い二重ラインを希望された際に、術後のイメージを医師が具体的に想像できなかった故に眠たそうな(重たそうな)目になってしまうケースが実際によくあります。
また閉眼時の傷跡や傷のラインを気にされる方も多く、この方の場合は傷のラインがいびつになっており、前医が術後のデザインを気にせずに切開したのではないかと考えられます。
このような幅広二重の修正の際に気を付けていただきたいのが、「修正手術を行うと傷跡が2本になる」という医師の言葉です。これは正直あってはいけないことですし、技術的に100%回避できる内容です。
また図らずも術後に2本のラインになってしまったということがないように、修正手術を他院でされる際にも「術後に傷跡が2本になることはありませんか?」と一言確認するようにするとよいでしょう。
■手術について
実際に切開を行うと、癒着がひどくやはり粗雑な手術であったことが想定されます。写真6の矢印の部分に黒い糸があるのですが、この部分で固定をするのも、正直同じ医師としてとても不可解です。
癒着が起きたまま手術を行うと大切な筋膜や筋肉に穴を開けてしまったり不要な出血を伴うことがあるため、修正手術の際には必ず事前に癒着を剥離する必要があります。(修正手術の工程のほとんどが、実はこの剥離作業になります)
剥離が完了したら、組織や筋膜を手術を行う前の正しい位置に戻し固定する作業を行います。(写真7)
さらにその後、新しい二重ラインを作ります。なおこの時に、「術後に傷が凹まないための工夫」を行わないといけません。この点が当院の特徴だと思います。一般的な修正手術を行うだけでは術後の傷跡が目立ってしまう可能性がある点をご理解ください。
■術後の様子
写真8、9は術後5日目の抜糸時の様子です。修正手術は赤みや腫れが1回目よりも長期間続くことがほとんどです。写真10、11は1か月後の写真ですが、やはりまだ傷跡は残っています。ただし傷跡のラインは綺麗に一本のラインになっています。少しずつこの線が消えていきます。
■留意点
他院含め、手術をする際には診察の際などに症例写真を見せてもらい医師の技術力やデザイン力を事前に確認することをお勧めてしておりますが、できれば「目を閉じている状態の症例写真」も確認するようにしてください。閉眼時のほうが傷跡やラインの状態がとても目立ちます。この状態をしっかり症例写真として患者さんに見せているかどうかは大切なポイントです。
■手術における副作用・デメリットなど
修正手術は、その術式や状態にもよりますが、一般的に初回の手術よりも腫れや赤みが長く続くことが想定されます。場合によっては半年程度続くこともあるため、事前に医師と患者の間の信頼関係が大切になります。当院では事前のカウンセリングでは誠意をもって包み隠さずお話しをしていますし、また術後もしっかりとフォローしております。
修正手術は一度目の手術よりも難易度がぐっと上がります。診察の際に、「じゃあ今日やりましょうか!」と簡単に医師が言えるようなものではない点はご理解いただければと思います。
■手術費用 ※価格はすべて税込み
- 二重整形の修正(切開法・部分切開法)
- 648,000円